「LAGUIOLE」
皆様はなんて読みますか?「ラギオール」と読む人が多いことでしょう。フランスでもそのように発音する人もいますが、実際は「ライヨール」と読むのが正しい読み方だそうです。ライヨールとは、フランスのアヴェロン県にある、酪農と鍛冶で栄えた小さな村の名前で、19世紀初頭にライヨール村の鍛冶屋が村の牧童たちの為に作ったナイフがライヨールナイフの起源です。そして、この地方の若者が放牧のできない冬の間、出稼ぎ先のパリのカフェなどで働く際に自前のポケットナイフを使いました。その切れ味、使いやすさが評判を呼び、各地に普及し、「ライヨール」という名前がソムリエナイフの代名詞となったのです。ですが、そのような出稼ぎが増えるにつれ、ライヨール村は過疎化が進み、皮肉にもナイフ製造が衰退していきました。逆に、各地に普及したライヨールナイフは、他のナイフ生産地で盛んに作られるようになりました。いわゆる「ラギオールナイフ」として世に知られているナイフは、そのような産地で作られているものです。そのような状況の中で、ライヨール村のナイフ生産の火を消さないようにと力を注いだのがライヨール社「Forge de Laguiole(フォルジュ・ド・ライヨール)」なのです。つまりは、ライヨール村で、ライヨール村の職人が作る、本物の伝統あるライヨールナイフは「Forge de Laguiole(フォルジュ・ド・ライヨール)」のナイフだけなのです。Forge de Laguiole(ライヨール社)はライヨールナイフの原産地ライヨール村で、部品から組立までアトリエ方式で一貫生産している唯一の正統ライヨールナイフのメーカーです。その証明として、フランス特許庁が公認した「LAGUIOLE ORIGINE GARANTIE」の刻印を刃身の根元に刻むことが出来る唯一のメーカーです。ライヨールナイフのブランドストーリー、その文化性にこだわるライヨールナイフのファンは、オリジンのライヨール社製のナイフを愛用しています。フランス・ライヨール村のミシュラン三ツ星レストランであるミッシェル・ブラスのレストランで愛用されているカトラリーは、彼の故郷のナイフメーカー「ライヨール社」のナイフです。(もちろん、「洞爺湖サミット」でも脚光を浴びた「ミッシェル・ブラス・トーヤ・ジャポン」でも使われています)。







ライヨールナイフのデザイン性は、その発祥の地であるライヨール村の自然から生まれたものであり、その村の人々にとって、故郷の生活文化を象徴するもののひとつです。
具体的には以下のような特徴があります。
- ナイフの刃の根元に付いているシンボルマークはミツバチです。
- 細身の刃の形は、この地方に生育する木の葉の形です。
- 流れるようにカーブしたハンドルの形は、この地方で飼われている羊の後脚です。
- ハンドルにデザイン的に打ち込まれている3つの金属のドットは、水滴あるいは星をイメージしています。
- その3つのドットの中の、中間にあるドットには、更に小さな6つのドットを足して十字架をデザインしています。
これは、その昔、牧童が牛の放牧の為に数ヶ月間、山小屋(ビュロン)で生活をしなければならず、
その間は村の教会に行けないため、ライヨールナイフの刃を地面に刺して、この十字架に祈りを捧げたと言われています。







